プリメド社

書籍詳細

リウマチのすべて-患者と家族への説明のポイント

表紙

リウマチのすべて-患者と家族への説明のポイント

日本リウマチ実地医会 編

ISBN 978-4-938866-35-8

A5判 245ページ

キーワード
関節リウマチ
膠原病
セルフケア
リハビリテーション
在宅医療

本書の概要

リウマチ患者とその家族のライフスタイルに合わせた療養アドバイス

関節リウマチは、生涯にわたって付き合っていかざるをえない病気である。患者もこれから症状がどう進行し悪化ていくのか、妊娠できるのか、日常生活をどうしたらよいのか、公的な支援の制度を活用できるのかなど、不安は大きいものがある。若く働き盛りの世代の患者も多いことから仕事や家事や育児も影響を受けている。さらに患者自身の日常動作にも支障をきたし、家族や周囲の人の協力に頼らざるを得ないことも少なくない。そのため何よりこの病気に対する家族の理解も重要となってくる。

関節リウマチに対する医療とは、実は悪化を抑制する治療と痛みの治療とともに、長年にわたる患者さんのさまざまな苦痛と悩みを軽減し、日常生活をフォローすることである。そこで、本書は、最新の治療法を紹介しつつ、病気を抱えながらも日常生活を送っている患者のライフスタイルに合わせたきめ細い療養、リハビリテーションの仕方、医療・福祉制度の活用法など総合的なアドバイスを少し専門的にしかし具体的にまとめたものである。

内容

■関節リウマチをさらに理解するために

1 関節リウマチをめぐる新しい展開とは

2 関節リウマチの診断-診断の進め方

3 治療薬にはどのようなものがあり,どう使い分けるのか

4 関節リウマチ診療における内科と整形外科の役割の違いとは

5 関節リウマチで行われる手術療法とリハビリテーションとは

6 関節リウマチの周辺疾患にはどのようなものがあるか

■患者の心を知るために

7 関節リウマチ患者はどんなことに悩んでいるのか

8 関節リウマチ患者が抱えている不安とは

9 関節リウマチについての一般的な誤解とは

■家族に納得してもらえる説明のために

10 家族への説明で注意すべきポイントとは

11 家族に患者のつらさや不安をどう説明するとよいか

12 なぜ発病したのかと聞かれたら

13 なりやすい体質はあるのか,遺伝するのかと聞かれたら

14 家族が行うとよい患者への支援やケアのアドバイスとは

■日常生活についてアドバイスするために

15 食事について考慮すべきこととは

16 避けたほうがよい動作や作業とは

17 旅行に行きたいと相談されたら

18 温泉は関節リウマチに効果があるのかと聞かれたら

19 気候と関節リウマチの症状発現の関係はあるのかと聞かれたら

■実地医の診療にあたって

20 病名を聞いて落ち込んでいる患者に前向きになってもらうには

21 実地医が行う関節リウマチ日常診療とは

22 痛みやADLをどう評価するとよいか

23 寝たきり関節リウマチ患者のケアで注意すべきことは

24 重症の患者(在宅)のケアで留意しておくことは

25 関節リウマチと診断しえない患者の関節痛などの訴えにどう応えるとよいか

26 専門医に紹介するときとはどのような場合か

27 手術や人工関節置換をすすめるタイミングとは

28 病診連携のためのクリニカルパスとは

29 災害発生に備えてどのようなことに注意すればよいか

30 災害発生後の関節リウマチ患者のフォローに必要なことは-中越地震の経験から

■妊娠・育児のために

31 妊娠できるかと聞かれたら

32 妊娠したことがわかったときにアドバイスすべきことは

33 授乳や育児のときにアドバイスすべきことは

■リハビリテーション・エクササイズのために

34 リハビリ(エクササイズ)をすべきときと中止すべきときとは

35 リハビリを長続きさせるにはどうしたらよいか

36 「リハビリでよくならない」と落ち込んでいる患者をどう支援するか

37 筋力増強のために家庭でできるエクササイズとは

■セルフケアのために

38 痛みがひどいときに患者自身ができる対処法は

39 鎮痛薬を使用するときに注意してもらうことは

40 薬の副作用を予防するために注意してもらうことは-とくにDMARDsについて

41 患者の大事な日のために特別に症状をコントロールしたいときには

42 よく用いられている民間療法(代替療法)とは

43 リウマチ患者に最適の市販自助具にはどのようなものがあるか

■医療制度・福祉制度を活用するために

44 自助具や福祉用具のレンタルや助成の方法はあるのか

45 身体障害者手帳・要介護認定を申請するには

46 経済的に困っている患者への対応はどのようにしたらよいか

47 医療費の負担を減らすためにどんな制度が活用できるのか